2025/02/18 12:16

桃の節句(もものせっく)、またはひな祭りは、毎年3月3日に行われる日本の伝統的な行事で、女の子の健やかな成長や幸福を願う日です。

春の装いをより華やかに演出するには、小物の選び方も大切です。帯締めや帯揚げ、草履、袋物など、細部までこだわることで、より洗練された着こなしが楽しめます。

もともとは中国の「上巳(じょうし・じょうみ)の節句」という風習に由来します。これは、水辺で身を清めて邪気を払う行事でした。平安時代に日本に伝わり、貴族の間で「流し雛(ながしびな)」として、紙の人形を川に流して厄を払う風習となりました。

江戸時代になると、ひな人形を飾る現在の「ひな祭り」の形になり、幕府が五節句(1/7人日、3/3桃、5/5端午、7/7七夕、9/9重陽)の一つとして定めました。

3月3日は暦の上でも春の訪れを感じる時期。桃の花が咲き始め、やわらかな陽射しに包まれるこの季節は、着物を楽しむのにもぴったりです。今回は、桃の節句にまつわる着物の楽しみ方をご紹介します。

 

帯締めには、春らしい淡いピンクや若草色、桜の刺繍が施されたものを選ぶと、さりげなく季節感を演出できます。

帯揚げには、軽やかな縮緬や絞りの素材を取り入れ、春風のような柔らかさをプラスすると◎。


白や淡い色の鼻緒の草履は、春らしく軽やかな印象に。

華やかさを出したい場合は、桜の刺繍や花柄の鼻緒を選ぶのもおすすめ。


小さな巾着や、春の花をあしらったがま口バッグは、季節感を取り入れながらも実用的。

淡い色合いのクラッチバッグや、織りの美しい和装バッグも、格式のある場にふさわしい選択です。

春は着物がいっそう映える季節。桃の節句をきっかけに、年齢を問わず、季節の移ろいを感じる装いを楽しんでみてはいかがでしょうか?